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その先が違う! TOEIC 500点台レベルで肝に銘じておきたい2つのこと。

TOEIC
2020.05.31

WA-SABI英語塾 曽根田 章浩(そねだ あきひろ)
1968年生まれ。静岡大学教育学部保健体育科卒。
英語専門講師としての15年以上に及ぶ指導は、私塾でのレッスンのほか、50社超の企業内研修や私立高校・大学での授業、結婚式のバイリンガル司会など多岐に渡る。
海外生活の経験は無し。長年の指導経験によるマンツーマンレッスンで『日本人の英語力UP』に日々取り組み中。

詳しいプロフィール

こんにちは! WA-SABI 英語塾、曽根田です。

新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、4~6月のTOEICテストは中止、次回の実施予定は9/13だそうです。
受験をされる方には、もちろんスコアアップのための勉強や練習を頑張って欲しいのですが、同時に、テクニックに走らずに純粋な英語力アップに取り組んで欲しいなぁ、とも思います。

僕自身もこれまで30回以上はTOEIC試験を受けてきましたし、現在の仕事の半分程度はTOEICのスコアアップのためのレッスンだと言えます。
その中で、スコアが400~600点の方とのレッスンを通していろんなことを感じてきました。

今回は、TOEIC 500点台で伸び悩む方、またその前後のレベルの英語力をお持ちの方にもぜひ確かめておいて欲しいことについて書いてみます。

単語力、純粋なリスニング力、速読力など、レベルアップのためのポイントは幾つもありますが、ここでは、よりコアとなる『2つのこと』にフォーカスします。
これを強く意識している方は、その後の伸びも違いますし、何より、するべきことがクリアになってきますよ。

それは、次のふたつです。

1. 『基本文法ルール』をマスターする・・・人に説明できるレベルまで!
2. 『語順通り』に『英語のイメージ』だけで英語を理解をするための練習を繰り返す


どうでしょうか。
「うーん、当たり前のことだけど、、。」と言う方も多いでしょうね(笑)

ただ、この辺り前のことがなかなかできなかったりもします。
お勧めの教材情報も添えてお話しますね。

1.『基本文法ルール』をマスターする
・・・人に説明できるレベルまで!

「結局、文法が大事だよね。」と感じている方は多いようですが、「人に説明できるレベルまで、マスターする。」という意識で勉強できている方はどのくらいいるでしょうか。

基本文法が分かることが、TOEICのスコアアップにどれくらい関わるのか?

一言で言うと、音読でもシャドーイングでも、文法が分かっていると吸収の度合いが全く違います。

「何となく言っていることは分かる。」から先に進めないのは、英語が細かく理解できていないために、具体的な勉強や練習のやり方を探すエネルギーが沸いてこないから、という方が多いようです。

TOEICに登場する英語には文法的に難解なところはあまりないと言っていいでしょう。

500点台の方の平均的な文法力だと、「理解が怪しいところ(?)」がチョコチョコあるんですね。
そこを流すか、流さないか? それが大きなことです。「流さない癖」ですね。

何を、どこまでやればいいのか?

欲張らず、『中学レベルの文法ルールのマスター』です。

例えば、中3の教科書にこんな例文が出てきます。

The language used in Australia is English. [オーストラリアで使われている言語は英語だ。]

「この usedって何?」と聞かれて、どこまで説明できるでしょうか?

「これね、ややこしいポイントですよね。この usedは過去形ではなくて過去分詞。ここでの usedの意味は、「使われる」でも「使われている」でもどっちでもいいよね。”used in Australia “のカタマリが、「オーストラリアで使われている」という意味で、その前のthe languageを飾っているよね。それで、”The language used in Australia”[オーストラリアで使われている言語]という文のS[主部]を作っている。
関係代名詞を使った The language which is used in Australia is English.という文の “which is” が省略されているとも言えるけど、分詞がいきなり名詞の後ろに来て、その名詞を飾るのはしょっちゅうあるよね。」

「このぐらいは説明できるようにしよう。」と僕は(ほぼ)毎日言っています。
そして、多くの方の顔が曇ります(笑)

確かに、こういう説明ができるようになるまでには時間がかかります。
圧倒的に男性の方が文法説明は得意であるように感じます。
文法は、左脳を使った「理屈」の世界と言えるかも知れません。
また、「何となく○○みたいなことを言っている」というフィーリングもかなり大切です。

ただ、この癖をつけると、「分かること、分からないこと」がクッキリしてきますし、他のルールを覚えやすくなり、ことばの使いかたのアレコレが繋がってきますね。

基本文法ルールのマスターのためのテキスト

僕もレッスンでよく使っている、基本文法ルールのマスターのための2冊をご紹介します。

1日1題30日完成 高校英語基礎のキソ[高校初級用]

「中学校レベル」と書いたばかりで恐縮ですが、中身はほとんどが中学レベルです。

とても薄い問題集で、「えー、こんなに勉強しなきゃダメなの?」という感じはしないと思います。
大事なことだけが詰まった問題集だと言えます。

半面、左ページに簡単なルールの説明はありますが、「なぜ、そうなるのか?」についての情報は少ないです。
そのため、他の参考書やインターネットで調べないと実力はなかなかつきません。
文法がニガテな方は、もう少し多くの問題をドリル的に解く必要もあるかも知れません。

「1日1題」で進めてもいいですが、1~2ヵ月で2回通り行いながら、「ルールを人に説明できるレベル」を目指して取り組むことを勧めます。

くもんの中学英文法

表紙に「英文法がこんなに学習しやすくなった!」とありますが、本当にその通りだと思います。
とても丁寧な説明は感動的ですらあります(笑)

「英文法ってホント苦手、、。」という方は、この本でしっかりと勉強することを勧めます。
英語の世界が変わるかも知れませんよ。

それでも、何となく読むには活字も多く、「どんなルールだったっけ?」としっかり取り組まないといけないでしょう。

文法の参考書にはぶ厚いものも多いですが、この本の中にある説明は少な過ぎず多過ぎず、学習者に寄り添った一冊です。
別冊の完全チェックテストも有り難いですね。

2. 『語順通り』に『英語のイメージ』だけで英語を理解をするための練習を繰り返す

文法ルールの理解と合わせて、フォーカスしたいポイントが、
『語順通り』に『英語のイメージ』だけで英語を理解するための練習を繰り返すということです。

『直読直解』とか『直聴直解』ともよく言われますね。

他のブログ記事でも既に書いていますが、「英語だけで理解すること」にしっかりと向き合って、集中的且つ、反復的に練習をすると、TOEIC 600点や730点という壁を超えることはもちろん、その後の英語力の伸びが全然違ってくるものです。

「机上の勉強だけでTOEIC 860レベルまでは上げられる。」みたいな話を聞いたことはありますか?

確かに単語を沢山覚えて、TOEIC用の問題集で徹底的に勉強すれば、860レベルまでは行かなくてもそれに近いスコアまで上げられるかも知れません。
TOEICスコアが昇進に関わる方もいるでしょうし、悠長なことを言ってはいられないシチュエーションの方は話が別だったります。

ただ、「英語が分かる」というのは、「英語だけで分かる」とも言えますし、早い段階からこの当たり前のことをしっかり肝に銘じておくことを勧めます。

音読をしていてもシャドーイングをしていても、このことを常に頭に置いている方からは、「ダメだ、ダメだ、もう1回練習!」というエネルギーが自然に出てくると感じています。

そこをきっちり意識しないと、「大体分かってきたぞ。このぐらいでいいかな。ところで、これから何をすればいいのかな?」みたいなモードになりがちだったりします。
一概には言えないですが(笑)

大袈裟なことを言えば、この「英語だけで理解する」ということだけを追いかけていれば、「何をしたらいいのか分からない」という状態から抜け出して、「ここは分かる、ここが分からない」がハッキリしてきます。
英語から情報を取ったり、ことばやセンテンスの予測も上手になってきますね。

音読練習の落とし穴

「語順通り」の「英語のイメージだけ」の理解を目指す際に音読練習はもちろん有効です。
ただ、レッスンをしていると、音読練習にハマり過ぎないことが TOEICのスコアアップのひとつのポイントかも知れないと思うこともあります。

もちろん、音読は英語力アップ、英語だけで考える「英語脳づくり」に役立ちますが、ある意味、純粋過ぎる方法とも言えます。
音読によってゆっくりと英語脳をつくることと、TOEICのスコアアップや「読む」、「聴く」という英語のインプット力アップは比例しつつも、リスニング練習や速読練習での「速いスピード」で英語に触れて英語に慣れることもとても大切です。
何ごともバランスですし、音読練習と並行したその他の英語の練習も継続して行いたいですね。

TOEICスコアアップのための、直読直解、直聴直解トレーニング

いろいろな練習方法がありますが、実際にTOEICで出題されるものに近い英語を使うのが確実です。

TOEICの模擬問題集の中の英文を使ったオーソドックスな練習方法は次の通りです。

1.まずは、練習問題として問題を解いてみる
2.答え合わせをし、解説を読み、特に「もう少しで正解できたと感じる問題」をチェックしておく
3.Part 3, 4の英文の単語、文法、語順通りの意味の流れを確かめる
4.音声で発音を確かめる

.「直読直解」を意識して反復的に音読を行う
6.英文を見ながら、3語遅れ程度のシャドーイングを行う
7.5と6の練習と並行しながら、英文を見ずに3語遅れ程度のシャドーイングを行う

どれも特別な練習ではありませんが、強調したいのは、3.のステップです。

ここで「基本文法ルール」の知識がものを言いますね。

話は戻ってしまいますが、この基本文法ルールが分かっているか、そうでないかで、その後の練習の精度や英語力の伸びが全く違ってくるということなのです。

教材は何を使えばいい?

TOEICの対策関連のものであればどんなものでもいいですが、やはり本物に最も近く、多くの方が薦めている公式問題集を使うのが確実でしょう。

TOEIC 公式問題集

こちらが最新の公式問題集Vol. 6で、4年前にTOEICテストの形式が改訂されてから6冊目となります。

本番の形式と全く同じのフルセットが2つあり、問題音声、解説のほか、全ての英文の日本語訳も掲載されています。
更に、リーディング問題に出てくる英文すべての音声までダウンロードできますので、先ほど書いたような練習がリーディングセクションでも可能です。

読解問題のPart 7の音読やシャドーイングも総合力アップにお勧めですよ。

まとめ

今回は、主にTOEIC 500点台の英語力から更にステップアップしたい方に向けて書いてみました。

もう一度、ふたつのポイントを書きます。

1. 『基本文法ルール』をマスターする・・・人に説明できるレベルまで!
2. 『語順通り』に『英語のイメージ』だけで英語を理解をするための練習を繰り返す

TOEIC 500点と言っても個人差はとてもあります。
リスニングが得意な方、リーディングに強い方、また、「学生時代に英語の勉強をどれだけしたか?」も大きいですね。
最近は、学生時代に600点や730点をクリアされる方も珍しくないようです。

それでも、今回の2つのポイントをしっかり意識していないと、仕事で使える英語力としては足りないことが多くなったり、本物の英語の理解に苦しんだりすることが増えると感じています。

たかが TOEIC、されど TOEIC。
英語を使う基本が満載のテストですし、スコアアップは英語学習・練習のモチベーションの維持にも大いに役立ちますね。

皆さんのスコアアップにお役に立てば光栄です!!

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