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英文法の基礎をコンビニのトイレで学ぶ。~語順通りの直訳~
WA-SABI英語塾 曽根田 章浩(そねだ あきひろ)
1968年生まれ。静岡大学教育学部保健体育科卒。
英語専門講師としての15年以上に及ぶ指導は、私塾でのレッスンのほか、50社超の企業内研修や私立高校・大学での授業、結婚式のバイリンガル司会など多岐に渡る。
海外生活の経験は無し。長年の指導経験によるマンツーマンレッスンで『日本人の英語力UP』に日々取り組み中。
こんにちは。WA-SABI 英語塾、曽根田です。
今日は、英文法の基礎、特に『語順通りの直訳』についてのお話です。
文法[単語をキソク的に並べるルール]がニガテな方、キライな方にもぜひ読んでいただきたいなぁ、と思います。
アタナの文法学習に役立ちますように。
アナタの英語の理解へのヒントになりますように。
写真は、先日コンビニエンスストアのトイレの壁にあった英語での注意書きをパシャリ📷としたもの。
高1の息子にキレイに加工してもらいました(笑)
この英文、
Flush toilet paper down the toilet after use.
どういう意味でしょう?
図柄で大体分かりますか?
正確にはどう読みますか?
今回は、この注意書きの英文を使って、文法の基本ルールをおさえつつ、「文の頭からどう読むか?」について書きます。
辞書を引く前に分かっておきたいこと
「文」であるということ
駅などの英語の注意書きや説明。探してみると沢山ありますね。
その多くが、ちゃんと「文」になっています。
「文」になっていないものは、例えば駅のホームドアの電光掲示板に出るこんなお知らせです。
Train Approaching
「電車が近づいていますよ。」というメッセージは状況で分かりますね。
こういう表示は、「Train が approachしていますよ!」というのを瞬間的に知らせるためのもので、ちゃんとした「文」にはなっていません。
The train is approaching.[電車が近づいています] とすれば、現在進行形を使った文になりますね。
(文の中で「-ing」だけでは、動詞のカタチになれません。)
一般的に、「文」には、S[主部(主語):~は]と、V[動詞:~する、~である]があります。
では、この文の S と V はどれでしょうか?
Flush toilet paper down the toilet after use.
「Flush toilet paperは(S)、downする(V)」かなぁ、、と考える人もいると思いますが、それは違います。
「一般的に、文には S と V がある。」と先ほど書きましたが、
この文には、主部(主語)がありません。
これは、命令文[「~してね、~しなさい」という文]で、
Flush という「動詞の原形」で始まっています。
「Flushしてくださいね、」と文が始まっているわけです。
文が成り立つように、カタマリごとに区切る
ここが、ムズカシイところです。
先に書いてしまいますが、次のようにカタマリごとに区切って考えましょう。
Flush / toilet paper / down the toilet / after use.
ここでの down は、前置詞です。in~、on~、to~と同じですね。
“down the toilet” がカタマリだと分かることが大事だなぁ、と思います。
語順通りの直訳
語順通りに[右から左へ]、直訳[一つ一つの言葉の意味を置き換えるように訳すこと]をします。
なぜ、「語順通り」なのか?
英語を母国語とする人が英語を読むとき、文の頭から順番に読んでいって戻らないからです。
これは、とても当たり前のことですが、
日本人が日本語を読むとき、普通そのように、文の頭から順番に読んでいって戻らないですよね。それと同じです。
「次の英文を日本語に訳してください。」と聞かれて、あーだこーだと日本語に訳した経験(学校での英語の授業など)がそれを邪魔します。
日本語と英語は言葉の順番が違うので、イッタリキタリしながら訳すことになりますね。
「こっちを先に訳してから前に戻って、、」と英語を読んでいるうちは、英語のまま理解する「英語脳」はなかなか育ってきません。
なぜ、直訳なのか?
一つ一つの言葉には意味があります。
語順通りに意味を「英語のまま」感じて、「英語のイメージ」のまま理解することが、「英語が読める」と言っていいでしょう。
「意味」が日本語ではなくて、「イメージ」となるように勉強や練習をすることが「英語脳づくり」には有効です。
正確な読み方
では、 Flush toilet paper down the toilet after use. を正確に読むとどうなるのでしょうか。
こんな風に英語を読めるようにしよう。
Flush[フらっシュ]の意味は分からなくても、「動詞の原形で、命令文だな。」と分かることがポイントです。
Flush toilet paper down the toilet after use.
→ 「 Flushしてくださいね、 toilet paperを、the toiletの下の方へ、 useの後で。」
ここまで辞書なしで行ければ、動詞の flush の予測もしやすくなってきます。
flush : ドッ[ザッ]と水を掛けて~を洗い流す
シャーッと水で何かを流すということです。
flushだけでそこまでの意味になってしまうのですね。
結局、この英文は次のように読むことができます。
Flush[ドッと水を掛けて洗い流してくださいね]、toilet paper[トイレットペーパーを]down the toilet[トイレの下の方へ]after use[使用の後で]。
意訳[『言っていること』を表すために、日本語らしい言葉づかいで訳すこと]をすると、
「トイレを使ったらトイレットペーパーをちゃんと流してくださいね。」
のようになるわけです。
イワズモガナのことを言っているのですね(笑)
精読では、徹底的な理解を目指そう
キリがないところはありますが、精読[細かく、正確に読む]では、徹底的に英語を理解することを勧めます。
この英文の downは前置詞でした。
down~:~の下の方へ
同様に、after useの afterも前置詞ですね。
after ~ : ~ の後で
ここでの use は、名詞で、「使用」の意味です。そして、読み方は、「ゆース」です。動詞の use[ゆーズ]と音が違います。
今回は、コンビニのトイレで見かけた英文を使って、語順通りの直訳についてお話ししました。
文法ルールが分かり、英文が理解できたときにはスッキリ感があるものです。
そのスッキリ感を増やしましょう!!
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